だれかに話したくなる本の話

「まずは従業員の顔が浮かんだ」M&Aに対峙する経営者の心情とは

『経営者のゴール: M&Aで会社を売却すること、その後の人生のこと』著者の芳子ビューエルさん

今、地方の中小企業にとって大きな課題となっているのが後継者問題だ。
年齢を重ね、次の人生の選択を考えるとき、それまで経営してきた会社をどうすべきか――。そんなときに役立つのがM&Aの知識である。

丸善お茶の水店のビジネス書で1位(2024/8/19-25)になった『経営者のゴール: M&Aで会社を売却すること、その後の人生のこと』(あさ出版刊)は、M&Aを取り巻く状況や、実際に進めるとなったときに経営者に何が起き、どのようなことに悩むのか、経営者の心情に寄り添うように説明する一冊だ。

ここでは本書の著者で自身も自社のM&Aを経験している芳子ビューエルさんに、M&Aの実際についてお話をうかがった。M&Aを前にして経営者だけが抱える葛藤とは。

経営者のゴール: M&Aで会社を売却すること、その後の人生のこと

経営者のゴール: M&Aで会社を売却すること、その後の人生のこと

「経営者人生」の幕引き、
あなたはどうするつもりですか――?

人は皆、齢を重ね、次の選択をしなくてはならないタイミングがやってきます。
経営者の場合、会社にとっての次の選択も考える必要があります。
その際、役立つのが、M&Aの知識です。
 これは実際、地方都市でM&Aを体験したからこそ、言えることです――。

経営者がゴールを迎えるにあたって大事なことを教える1冊。
地方在住の経営者にとって課題である後継者問題を解決し、経営者が次の人生を楽しめるようになる考え方、方法を伝える。
10数年前、日本の国内企業の3分の2にあたる65・9%が後継者不在という事態であったが、M&Aが日本に浸透してきたことで、2022年60%を割るなど、結果が出ている。
地方では、まだまだM&Aが怖いものと思われているが、M&Aを活用すれば、地方でも、新しい会社の在り方、生き方は見つけられるということだ。
本書は、地方起業の経営者が、自分の求める経営者としてのゴールをいかに迎えるとよいか、そのために、M&Aをどのように使えばよいかを、実際に地方でM&Aを行うことで成長企業に変えた女性経営者がプロとしてではなく経営者として実直に話しているため、M&Aの実態がわかる。

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