思いを言葉にするための習慣とは
思っていることをうまく伝えられない。
うまく言葉にまとめられない。
そんな悩みを抱えている人は多いだろう。
では、どうしたら相手にうまく伝えることができるのか。
そのためには、どう伝えるかの前に「自分の思いを知る」「自分の思いを言葉にする」という2段階が必要だ。
『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』(さわらぎ寛子著、明日香出版社刊)では、現役コピーライターの著者がどうして言葉にすることができないのかを分析し、思い・考えをまとめる習慣、相手に伝える習慣を紹介している。
■思いを言葉にするための基本は「メモ」
思いを言葉にするための基本は「メモする」ことだ。
このとき、必要なポイントは「観察する」「何でも口に出す」「感覚や感情に敏感になる」の3つ。
たとえば、会議中に「なんかモヤモヤする」「違和感がある」と気づいたら、そのモヤモヤに意識を向けることが、自分の言葉を持つ第一歩となる。周りや自分自身をよく観察し、思ったことをとにかく口に出して、自分の感覚や感情に敏感になる。この繰り返しで、思いを言葉にできるようになっていくのだ。
自分の中にある思いや意見を言葉にできたら、次はそれを相手に伝える。でも、どうやって言葉にして伝えていけばいいのか。それにはまず、思いや考えを一旦全部出して整理し、「自分が何を言いたいか」を言葉にする。次に「相手に伝わる言葉」にする。言いたいことをそのまま言うだけでは、相手は興味を持ってくれない。だから「自分の言いたいこと」を言葉にした上で、「相手が知りたいこと」に変換するのだ。
その時、自分が言いたいことをうまくまとめるのではなく、相手が知りたい順番に持ち玉を出していく感覚を持つといいという。たとえば、商品の魅力をお客様に伝えるなら、興味を持たれそうなこの話をしようと順番をつけて話していくということだ。
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言葉にするのが苦手、言葉がパッと出てこない。そんな人は、本書の言葉にする習慣を実践してみてはどうだろう。会議やプレゼン、日常の雑談など、さまざまなシチュエーションで役に立つはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)