50代以降の人生に役立つ「逃げ場」の思考とは?
やがて訪れるシニア・ライフを充実したものにするためには、準備が肝心。人生の後半戦を楽しむために身につけておきたいのが、やわらかい思考法だ。
『50代からの「思考のコリ」をほぐす本』(知的生活追跡班編、青春出版社刊)では、どんな局面にあっても、人生後半戦を楽しむことができるようになる方法を紹介する。
◾️50代以降の人生に役立つ「逃げ場」の思考
シニア・ライフに向けて50代からの人生のモチベーションを一段上げるためのポジティブワードのポイントが、断言をすることを避けることだ。「ダメもとで」「とりあえず」「できるだけ」といった少し頼りないくらいのイメージが合っている。つまり、適度な逃げ場と言い訳を残しておくということだ。
たとえば、「必ず続ける」という言葉は、「なるべく続けよう」となる。やる気はあっても実際の生活では中断してしまうこともある。必ずという強い言葉を使うと「ゼロヒャク思考」になり、いったん中断してしまうとそこで挫折してしまう。これは心理学で「二分法的思考」とも呼ばれ、99パーセントの成功ですら失敗とみなされてしまうことにもつながる。
社会人経験を通してさまざまな理不尽と折り合いをつけてきて、人生経験を重ねてきた世代だからこそ、ネガティブな言葉の響きとは裏腹に一転してポジティブワードとなる。失敗の可能性が排除できないと知っているからこそ、精神的なセーフティーネットがあったほうがむしろ思い切って動ける。逃げ場を残したポジティブワードが、人生を軽くするのだ。
人生は失敗の連続だが、人は年をとるほど心配性で及び腰になる。失敗のダメージが大きいと立ち直るきっかけをつかみにくくなり、失敗を引きずり続けると今度は自信を失ってしまう。
本書では。そんなときに失敗や挫折から抜け出す5つの方法がある、としている。
1.自分が今置かれている現状をすべて洗い出して自己分析する
2.失敗から立ち直って成功した人の話を聞く
3.頭のなかを楽しいことで埋め尽くす
4.スモールステップで達成感を積み重ねる
5.「身を引く」ことも選択肢
失敗を引きずってしまう場合は、この5つの方法を試してみてはどうだろう。
人生経験を重ねてきたゆえに、思考も凝り固まってしまっているかもしれない。自分の思考のクセを見つめ直し、思考をやわらかくすることで、セカンドライフを楽しむことができるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)