だれかに話したくなる本の話

イヤなことを言われたときに気持ちを切り替える方法とは?

頭の中でつぶやくひとりごとが、ネガティブになっていることはないだろうか。

日々、無意識にもらしている「脳内ひとりごと」がもしネガティブになっているならば、ポジティブに変える。そうすれば、今までとは違う前向きな視点から物事に向き合えるようになることができるはずだ。

『一瞬で気持ちを切り替える脳内ひとりごと』(三笠書房刊)では、上級心理カウンセラーの吉村園子氏が、さまざまなシーン別に身近な事例を用いつつ、具体的な心理学のテクニックも交えながら一瞬で気持ちをポジティブに切り替える「脳内ひとりごと」のコツを紹介する。

■イヤなことを言われたときの「脳内ひとりごと」

人間関係は、人の悩みごとの大きな要因の一つ。脳内ひとりごとはそんな人間関係も良好にしてくれるという。

たとえば、人と意見が合わなかったり、イヤなことを言われたときは「いちいち口を出さないでよ」と反発するのではなく、「そういう考え方か。引き出しが増えたな」と脳内でひとりごとを言うようにするのだ。

人は生まれてからこれまでのさまざまな経験を通して、自分の考え方やものの見方をパターン化していく。そして、「〇〇はこうあるべきだ」という信念や価値観をつくり上げる。これはアドラー心理学で「認知論」といわれるものだ。

ここでのポイントは、それが正しい・正しくないではなく、人はみな誰もがオリジナルのメガネをかけてものを見て、考え、行動しているということ。思考や価値観など、人との違いを感じたときは、怒ったり、落ち込んだりするのではなく、人はみなオリジナルのメガネをかけていること思い出そう。そして、「そういう考え方をするのか。勉強になった。引き出しが増えたよ」と脳内ひとりごとを言うことで、人に心が振り回されないようになるのだ。

■怒ったときは自分の怒りを数値化してみる

また、何かに腹が立って怒りをうまくコントロールできないときは、「今、自分は怒っている…で、どのくらい怒ってる?」という脳内ひとりごとがおすすめだという。まずは怒りをいったん受け止めてから、その怒りがどれくらいのレベルなのかを点数化してみるというわけだ。

怒りは最初の6秒がピーク。感情のまま怒りをぶつけて後悔するよりも、「今、自分は怒っている…で、どのくらい怒ってる?」と自問自答し、怒りを数値化してワンクッション置いてみる。そうすれば、思考が切り替わり、「なぜ、怒っているのか」に目を向けることができる。このように怒りをコントロールすることを「アンバーマネジメント」という。

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ポジティブな言葉を用いる「脳内ひとりごと」で自分をコントロールすることで、今まで落ち込んでいた事柄や人間関係の悩みなどを解決することができるはず。気持ちを前向きに、穏やかにするためにも、脳内ひとりごとを実践してみてはどうだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

一瞬で気持ちを切り替える脳内ひとりごと

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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