「自分らしく生きたい」と思う人がチェックすべきこと
のびのびと自分らしく心地よく生きるにはどうしたらいいのか。
それには、物事を偏りなくありのままに認識する「見る力をつける」ことだ。見る力をつけることによって、心の器が広がり、柔軟になり、気にする必要のないことに振り回されなくなる。
『私をやめたい。でも今日くらいは笑ってみる』(蔡康永著、森美樹監訳、長井由花訳、フォレスト出版刊)は、中華圏で著名な番組司会者・作家の蔡康永氏が、さまざまなエピソードを交えながら自分らしく生きるための術を紹介する。
■「自分らしく生きる」ための考え方とは
多くの人は自分に起こった反応や感情、自分の感覚をなかなか認められないものだろう。なぜなら、認めるのは、弱く、恥ずかしいことだと思っているからだ。感情と向き合うのが苦手なのも、こうした原因も影響している。
だが、自分に背を向けているにもかかわらず、「自分らしく生きたい」と願っている。もし「自分らしく生きたい」と願うなら、まずは「自分の反応や感情」と向き合うことが必要だ。ありのままの反応やありのままの感情を偏らずに理解できるようになると、内側から変化していくようになる。
自分より成績がいい人や社交的な人を見て、自己嫌悪に陥るのは、コンプレックスが原因だ。どんなに頑張っても届かない完璧なところに、コンプレックスの評価の基準を無意識に作り上げてしまうと問題が起こる。
この完璧な基準は、こうなりたいと思い続ける理想の自分像。この理想の自分像と今の自分自身を照らし合わせると、自分に不足している部分が次々に浮かび上がってしまう。コンプレックスが過剰になると、自分で自分を褒めることも、認めることもできなくなってしまう。
理想の自分に近づけば、人生を100%楽しめると思っているかもしれないが、そうではない。一番生きる喜びを感じる生き方をしているかどうか、という基準でチェックすることが大切だ。理想の自分像や誰かの基準ではなく、「自分らしく生きる」基準にすることが重要なのだ。
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全シリーズ累計700万部突破の中華圏ベストセラー人生エッセイの邦訳版である本書から、自分らしく生きるための考え方を実践することで、人生は豊かになるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)