「緊張すると話せない人」と「緊張しても話せる人」の違いとは?
緊張してうまく話せない。それを克服しようと無理をして、体も心も壊してしまった。『緊張しても「うまく話せる人」と「話せない人」の習慣』(丸山久美子著、明日香出版社刊)の著者である丸山久美子氏は、そんな経験から緊張を受け入れて、緊張してもうまく話せる方法を模索し、生み出した。
しかし、緊張してもうまく話せる人と話せない人の違いはどこにあるのか。
■緊張すると話せない人、それでも話せる人
本書では、緊張との付き合い方や話し方のトレーニングを提供している丸山久美子氏が、考え方や話し方など、丸山氏が実際に使っているノウハウを50の習慣にまとめて紹介する。
緊張してもうまく話せる人は、話す前に伝え方を考える。一方、緊張して話せなくなる人は、「どう思われるか」を気にしてしまう。「これを話そう、あれを話そう」と話したいことをリストアップしてそれを忘れないよう暗記して、本番がくるまで暗記漏れがないかと気になってしまう。このとき「どう伝えよう」という意識はない。「暗記した内容を忘れたらどうしよう」「話すのがヘタだと思われたらどうしよう」と、相手にどう思われるかばかり気にしてしまう。ただ、相手がどう思うかは相手にしかわからない。答えのない問いに不安を募らせて過ごすより、今できることを考えたほうがいい。それが「伝え方を考える」ことだ。
話し始める前に、話を聞いてくれる人たちを思い浮かべてみること。「こう伝えたらわかりやすくなるかもしれない、こう伝えたら居心地よく過ごしてもらえるかもしれない」とイメージを膨らませる。このように伝え方を考えることで、こうしたらわかりやすいかな?と具体的なイメージが膨らみ、本番でもうまく話せるようになるのだ。
実際に話をする際、うまく話せる人は結論から伝える。話せない人は、背景事情から話し始める。背景事情の説明から話し始めてしまうという人は、「結論としては」という言葉から話し始めるとシンプルにまとめやすくなる。「結論としては」を使う習慣をつけると、いざ緊張したときにも結論から話せるようになるのだ。
緊張しいでうまく話せない人は、無理に克服を目指すのではなく、緊張してもうまく話せる方法を身につければ解決するだろう。本書のノウハウを実践してみてはどうだろう。
(T・N/新刊JP編集部)