【「本が好き!」レビュー】『流星シネマ』吉田篤弘著
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「いま、ここにいない人やモノの声を聴く」──都会のへりのガケ下の町。
鯨塚があるその町で、僕は〈流星新聞〉を発行しているアルフレッドの手伝いをしている。
深夜営業の〈オキナワ・ステーキ〉を営むゴー君、「ねむりうた」の歌い手にしてピアノ弾きのバジ君。
〈ひともしどき〉という名の詩集屋を営むカナさん、メアリー・ポピンズをこよなく愛するミユキさん──
個性的で魅力的な住人が織りなす、静かで滋味深い長編小説。