だれかに話したくなる本の話

落語界の巨人が説いた「幸せの条件」

落語界の巨人が説いた「幸せの条件」

昭和・平成を代表する立川談志の弟子となり、現在は真打として活躍する落語家・立川談慶氏。通常は3年くらい前座を勤めると二つ目に上がれるが、立川談慶氏は立川談志の基準をクリアするのに人の3倍の9年半、前座時代を過ごすことになる。そして、二つ目、真打昇進の許しをもらうまでに14年間かかった。

しかし、立川談志の無茶ぶりに耐えつつ過ごした前座時代は、誰も経験できなかった立川談慶氏の財産になったという。

武器としての落語 天才談志が教えてくれた人生の闘い方

武器としての落語 天才談志が教えてくれた人生の闘い方

「立川談志=破天荒」というイメージがある。しかし、「破天荒」というイメージは、談志がメディア向けに自ら作り上げたものだ。実際は、不器用で優しさと厳しさをあわせ持った人間だった。その談志のもとで10年間前座時代を過ごした著者は、多くの弟子の中でももっとも談志の影響を受けた一人。生き方下手の談志が残した言葉から「浮き世を強(したた)かに生きる発想」を導き出す。