接遇のプロが教える「好かれる人」の条件
人間関係をうまく築くことは、人によってはすごく難しいこと。
ただ、それは結局のところ「また会いたい」と相手から思われる人になることだ。コミュニケーションが苦手という人は、具体的なコミュニケーション方法を考えるよりも自分自身が「また会いたい」と思ってもらえる人になるためにどうすればいいかを考えた方がいい。
■接遇のプロが教える人間関係のコツ
『「また会いたい」と思われる人: 「人に好かれる」絶対ルール』(鹿島しのぶ著、三笠書房刊)では、プロの司会者として、また駿台トラベル&ホテル専門学校のブライダル学科長として、接客のプロを育てる活動をしてきた鹿島しのぶ氏が、人間関係のコツ、人間関係の基本から好感度アップの秘訣、相手を喜ばせる方法を自身の経験を通して学んだことやエピソードを通して紹介する。
「また会いたい」と思われるには、まず嫌われないこと。
プラスを作るよりもマイナスを作らないという考えの方がいいという考え方だが、ここで気をつけたいのが「言葉」。言葉遣いは自分が思っている以上に相手からの印象を左右しているのだ。
言葉づかいにはその人の知性があらわれるというが、同時に「品位」もあらわれる。たとえば普段「腹減った」と言っている人が「お腹すいたね」と少し丁寧な言葉を使うだけでも、相手はその変化を敏感に察する。もちろん、後者の方が丁寧な印象になる。ちょっとした言葉の選び方で自分の品位は変わってくるのだ。
また、相手が目上であろうが、目下であろうが、相手に敬意を払った言葉を選ぶこと。相手が目下か目上かで言葉づかいがガラッと変わってしまうと周囲からの印象は良くない。どちらにも丁寧な言葉で接しておくのが確実だ。
言葉づかいは、意識していれば変えることができる。普段の親しい人との会話のときから、丁寧な言葉づかいを心がけること。きちんとした言葉づかいをしていると、相手を心地よくさせ、しっかりしている人だと思ってもらえる。すると、「また会いたい」という気持ちも湧いてくる。
コミュニケーションをとる上で大切なのは、価値観の違いを受け入れること。よくあるのが世代による価値観の違いだろう。こちらが年上だから、立場が上だからと、若い人に自分の価値観を押しつけるばかりでは、いい関係は築けない。こちらから歩み寄るという態度が、若い人といい関係を築く糸口になる。多くの人と良好な人間関係を築きたければ、「価値観がみんなそれぞれ違うもの。多少でも合うところがあればいいな」と、相手に寄り添って共感する心の広さが必要なのだ。
どのように接すれば、相手から信頼され、また会いたいと思ってもらえるのか。日頃の自分自身の言葉づかいや相手を喜ばせるポイントなど、コミュニケーションをとる上で何が大切なのか、本書からそのヒントを得てみてはどうだろう。そうすれば、より充実した人間関係を築けるようになるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)