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合戦のリアル 小田原城が籠城戦に強かった理由とは

合戦のリアル 小田原城が籠城戦に強かった理由とは(*画像はイメージです)

城攻め、奇襲、兵站、陣形など、歴史ファンにとって戦国時代の合戦は大好きなテーマだ。これらの合戦、実際はどうだったのか。小説やマンガ、ドラマで描かれているような合戦は、当時本当に行われていたのか。

『「合戦」の日本史 城攻め、奇襲、兵站、陣形のリアル』(本郷和人著、中央公論新社刊)では、東京大学資料編纂所教授・文学博士の本郷和人氏が、実際の生身の人間を相手にして行われる軍事というものは深い人間理解はなくしては成り立たないという戦場のリアルに立ち、城攻め、奇襲、兵站、戦法など、あらゆる観点から日本史における合戦を解説する。

「合戦」の日本史 城攻め、奇襲、兵站、陣形のリアル

「合戦」の日本史 城攻め、奇襲、兵站、陣形のリアル

戦後、日本の歴史学においては、合戦=軍事の研究が一種のタブーとされてきました。このため、織田信長の桶狭間の奇襲戦法、源義経の一ノ谷の戦いにおける鵯越の逆落としなどは、「盛って」語られはしますますが、学問的に価値のある資料から解き明かされたことはありません。城攻め、奇襲、兵站、陣形……。歴史ファンたちが大好きなテーマですが、本当のところはどうだったのでしょうか。本書ではこうした合戦のリアルに迫ります。