嫌味にならずに周りに気をつかえる人はコミュニケーション上手。
そういう人は、相手からも好かれます。

ものすごく細やかな気配りが必要なように思えますが、実際は「気づかいができる人」と「そうでない人」の違いはちょっとしたことです。『好かれる人のちょっとした気の使い方』（山﨑武也著、三笠書房刊）はその違いを伝授してくれます。

■「なぜか人からプレゼントをもらえる人」の対人スキル

本書では、人間関係で知らずにおかしがちなタブーを指摘し、相手の心にプラスの刺激を与えるノウハウや、会話がはずみ、さわやかな印象を残す話し方・行動術を紹介してくれます。

たとえば人に何かをプレゼントをしたとき、うれしそうに感謝されると、こちらとしては安心しますよね。ただ、もう少し時間が経った後、本当に喜んで使ってもらっているだろうかという不安も頭をよぎります。

だから、いざ自分がプレゼントをもらう側になったときは、そのプレゼントをどのように消費したか、どのように使っているかを相手に伝えることが親切であり、気づかいです。

「美味しくて子どもも喜んで食べた」「とても重宝している」と一言添えて、感謝の気持ちを伝えたり、何か身につけるものをもらった場合は、贈り主と会うときに身につける。相手は自分の贈ったものが使われているのを自分の目で確認すれば安心するはずです。 こんなに喜んでくれるのであれば、また何か贈ってあげようとも思うかもしれません。

「プレゼントを贈りがいのある人」と思われるのも気づかい。ものをもらったら、上手に喜んでみせることも、大事な対人術です。

■平均的な仕事ぶりだけど人から好かれる人がやっていること

どこの職場にも、仕事ぶりはごくごく普通なのに、上司や同僚からすごくかわいがられ、人気のある人がいます。これはなぜなのでしょうか。

著者は、こういう人は、相手が上司でも同僚でも後輩でも、相手の言うことに耳を傾け、「なるほど」「そうですか」と感心することができるとしています。

相手の話が自分が既に知っていることだと、私たちはつい薄い反応をしてしまいます。でも、知っていることが相手に伝わってしまう反応をするよりは、知らない風に感心したり驚いたりする方が、相手は気分がいいはず。あからさまにやる必要はありませんが、上司が気の利いたことを言ったときは「さすがですね」とタイミングよく持ち上げておいた方が何かと得です。相手に関心を持ち、謙虚に構えることで、こういった言動ができるのかもしれません。

ビジネスの場でもプライベートでも「気の使い方」は大切です。 
喜怒哀楽は自己表現であるとともに、自分の気持ちを相手に伝えるためのものでもあります。気持ちを上手く伝えるためにも、本書から「好かれる人の気の使い方」を学んでみてはいかがでしょうか。

（新刊JP編集部）