だれかに話したくなる本の話

若年性アルツハイマーにかかった東大教授が苦しみの末に見つけたものとは?

『東大教授、若年性アルツハイマーになる』(若井克子著、講談社刊)

人の死にざまは「ピンピンコロリが理想」とは言うが、実際には年を重ねる過程でさまざまな病気に悩まされ、それは本人だけでなく家族にも重くのしかかることがある。

どんな病気も嫌なものだが、かかりたくない病気の最たるものの一つが「認知症」だ。実際、日本認知症予防学会と食から認知機能について考える会が2020年に行った「食と認知機能」に関する意識調査(※)によると「かかりたくない病気」として全回答者の約48%が「認知症」と答え、最も多かったという。

東大教授、若年性アルツハイマーになる

東大教授、若年性アルツハイマーになる

元脳外科医で、最高学府の教授でもあった夫・若井晋。
その彼が若年性認知症になるとき、本人は、そして家族は、どうしたのか。

長い苦悩をへて病を受け入れ、新たな道へと踏み出した夫婦の軌跡を、妻・若井克子が克明に描き出す。