だれかに話したくなる本の話

「執行の前に社会から抹殺されてしまう」死刑囚たちの日常

「執行の前に社会から抹殺されてしまう」死刑囚たちの日常(*画像はイメージです)

昨年12月21日。二年ぶりとなる死刑が、死刑囚3人に執行されたことは記憶に新しい。日本に死刑制度があることは誰もが知っていて、そこに違和感を持つ人は少ないが、死刑判決が出てから執行されるまで、死刑囚がどのように過ごし、死刑執行の判断がどのように下され、どのように行われるのかは、あまり知られていない。

まして、主要先進国の中で死刑執行を続けている国はもはや日本とアメリカしか残っていない。そのアメリカも州によっては死刑制度が廃止されている。明確に死刑廃止に向かっている世界の流れの中で、日本の死刑とはどのようなものなのか、実態を知って考えてみる時期に来ている。

ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル

ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル

世論調査では日本国民の8割が死刑制度に賛成だ。
だが死刑の詳細は法務省によって徹底的に伏せられ、国民は実態を知らずに是非を判断させられている。

暴れて嫌がる囚人をどうやって刑場に連れて行くのか?
執行後の体が左右に揺れないよう抱きかかえる刑務官はどんな思いか?
薬物による執行ではなく絞首刑にこだわる理由はなにか?

死刑囚、元死刑囚の遺族、刑務官、検察官、教誨師、元法相、法務官僚など異なる立場の人へのインタビューを通して、
密行主義が貫かれる死刑制度の全貌と問題点に迫る。