だれかに話したくなる本の話

コーチングが根付く組織と根付かない組織 その違いを生む企業風土とは

左:合力知工氏、右:市丸邦博氏

1997年、アメリカから日本に「コーチング」というコミュニケーション手法が導入された。
それ以来、多くの企業がこのコーチングを取り入れてきたが、いまだに定着しているとは言えず、データを見ても現在の日本のエンゲージメントは世界に比べて低いことは明らかだ。

なぜ、組織にコーチングが根付かないのか。コーチングを根付かせ、自走する組織を創り出すにはどうすればいいのか。

コーチングの本質を問い直し、定着に必要なものを明らかにした『サスティナブル・コーチング』(同友館刊)の著者、福岡大学商学部教授の合力知工氏とコーチ・コントリビューション株式会社代表取締役の市丸邦博氏のお二人にお話をうかがった。

前編はコーチングの持つ可能性、根付かせるための考え方がテーマだ。

サスティナブル・コーチング: 「自走する組織」の創り方

サスティナブル・コーチング: 「自走する組織」の創り方

多くの企業で注目され、導入されているコーチングであるが、コーチングを取り入れた人(組織)の中で持続されることが難しいケースが多くみられる。コーチングはコーチ自身がコーチングのスキルを学ぶことも大事だが、考え方に影響を及ぼす認知的枠組みや考え方そのものを確立する必要がある。そうしたことから本書はコーチングの理論および実践を示したもの。