英単語「talk」「speak」「say」「tell」の違いがわかりますか?
外国語学習で、まずはキモになるのが「単語」だ。どんな外国語であれ、最初は基礎的な単語を身につけるところから始まるのではないか。
ただ、学生時代のように単語カードで覚える「一語一訳的な暗記」では、初歩のレベルを超えることができない。大切なのは、「単語の持つ本質的な意味」を理解すること、とするのが『語源×図解 くらべて覚える英単語』(清水健二著、すずきひろしイラスト、青春出版社刊)だ。
■単語にはそれぞれに本質的な意味がある
「fall」と「drop」のように似たような意味を持つ単語でも、fallが「ヒラヒラとゆっくり落ちる」イメージに対し、dropは「ストンと急激に落ちる」というイメージで違いがある。特に似た意味を持つ単語は、それぞれの本質的な意味をイメージすることが、単語学習においては大切だ。
本書では、単語の持つ本質的な意味をわかりやすく解説し、ネイティブスピーカーと同じ感覚で英単語を習得できるようにイメージイラストも記載。英文を作るときに絶対必要な動詞に焦点を絞り、基礎的なレベルから中級レベルまでの単語を取り上げ、幅広い学習層をターゲットにしている。
たとえは「話す、言う」という意味の英単語は主に「talk」「speak」「say」「tell」の4つがあげられる。それぞれどのような意味があるのか。
・「talk」
talkは、話す内容にあまり関心がなく、話す行為そのものに焦点が当てられる語。基本的には話をする相手を必要とする。話す内容に関心がないので、People will talk.(人の口に戸は立てられない)のように、自動詞としてよく使われる。
・「speak」
speakはtalkとは異なり、基本的にはきちんとした内容について、声を出して述べること。必ずしも話す相手がいなくてもかまわない。
・「say」
日本では写真を撮る際の決まり文句は「はい、チーズ」だが、英語ではSay cheese(チーズと言って)と言う。このように、sayの目的語になるのは、実際に発せられた言葉となる。
・「tell」
tellは、tell a story(話をする)、tell a lie(嘘をつく)、tell the truth(真実を言う)のように、伝える内容に焦点が当てられる。
このように、単語が持つ本質的な意味を知ることで、イメージもしやすく、頭にも入ってくるはず。さらに関連用語も覚えやすくなる。ただ暗記するのではなく、単語ひとつひとつの意味をしっかりと理解することで、新しいことを知る楽しみを味わいながら、学習することができるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)