「清潔な水」にアクセスできない ウガンダの衛生を変えた日本の会社
企業は利潤を追い求めるだけでなく、その活動が社会に与える影響にも責任を持つべきであるとするC S R(Corporate Social Responsibility)の考え方は、日本でも少しずつ浸透し、事業を通した社会貢献を掲げる企業も増えた。
そんななかで、衛生環境が悪く、感染症が蔓延しやすいアフリカの地に、事業を通して「手洗い」と「アルコール消毒」を根づかせようと10年以上取り組んでいる企業がある。
『情熱のアフリカ大陸 サラヤ「消毒剤普及プロジェクト」の全記録』(幻冬舎刊)は、衛生用品メーカーであったサラヤ株式会社がアフリカ・ウガンダで手洗いを啓発し、アルコール消毒剤の現地生産を実現するまでの軌跡を書いた一冊だ。
サラヤはなぜ、このような困難な取り組みを始めたのか。日本から遠く離れたウガンダの地にはどんな困難が待ち受けていたのか。今回は著者の田島隆雄氏と、このプロジェクトに立ち上げから関わってきたサラヤの代島裕世(だいしまひろつぐ)氏にお話をうかがった。その後編をお届けする。