だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1770回 「プロゴルファーも知らない優勝請負人キャディのシークレット・メモ―プロキャディのテクニックにはスコアアップのポイントが沢山!! (パーフェクトゴルフ)」

藤田寛之、イ・ボミ、田中秀道、谷口徹、上田桃子らを優勝へと導いた現役最強のキャディが教えるスコアアップのためのテクニック。ゴルフが上手くなるために必要なことは技だけではありませんでした。勝つためには必ず「裏付け」が!キャディの目線でゴルフを捕らえると、スコアで悩んでいたことが解決されるかもしれませんよ。

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

今日紹介するのは、請負人と呼ばれている清水さんが、プロのキャディとしての目線から、ゴルフのスコアアップの秘訣を紹介してくれる本です。

最近のゴルフ場はキャディの付かないセルフプレーが多くなってきて、若い世代には、キャディが付くのは、名門のクラブで、イメージとしては、50?60代の女性が、ラウンドでクラブを運んでくれたり、ボールの行方を追って、プレーを手助けしてくれる人……くらいにしか思っていない人もいるんじゃないですかね。

清水さんによれば、

「ゴルフでは、さまざまなシーンで的確な判断を要求されます。打つ方向、残り距離、風向きなど、わからないと前に進めないことだらけです。本来キャディとは、それらを把握した水先案内人。ですからコースを知り尽したキャディとプレーすれば、当然のごとくスコアはよくなります」

とおっしゃっています。

ゴルファーにとって、キャディは必要不可欠な存在なのですね。

◆著者プロフィール 清水重憲さんは、1974年大阪府出身。近畿大学卒業。 男女プロゴルファーの優勝をアシストしてきたプロキャディ。 男女メジャー5勝、男女ツアー計24勝へ導いてきました。 現在は、韓国人の美人プロとして人気のイ・ボミ プロとキャディ契約を結び、参戦しています。

プロキャディ

プロゴルファーが最高のパフォーマンスを発揮できるように全力を尽くすのが、プロキャディである清水さんの仕事です。

距離や風のジャッジをより正確に行って、クラブを選んだり、数字からグリーンの傾斜を割り出したりします。

イ・ボミ選手が、「私が賞金女王を目指す上で絶対必要なのが、清水さんのキャディ「力」です!」と言い切ってしまうほど、清水さんのキャディ力は絶大なものなのです。

もし清水さんがキャディとして付いてくれたとしたら、清水さん曰く、

「もし、ボクがあなたのキャディとしてバッグを担がせてもらったら、その日にベストのゴルフをしてもらえる自信があります。プレーヤーのレベルにもよりますが4?5打は減らせる。100や90が切れないと悩んでいる人ならば、結構高い確率で切らせることができると思います」

なんとも、魅力的な言葉じゃないですか。

スコアが伸び悩んでいる人や、もっともっと上手くなりたい、という人には、是非清水さんにキャディをお願いしたい!と思うのでしょうが、実際はなかなか難しい……ですよね。

そこで、実際に清水さんにキャディについて貰ったかのようなかたちで、スコアアップの秘訣を、この本のなかでは伝授してくれています。

世界で戦うトッププロに最も近い場所で、実際に一緒に戦ってきた清水さんです。

そのノウハウと実践テクニックは本来ならば、なかなか知ることのできないことばかり。

プロゴルファーの本は数多くあるかと思いますが、プロキャディの方が書かれた本は珍しいかと思います。

だからこそ、貴重。

本書では、プロキャディの仕事から、様々なトッププロたちを成功に導いた判断や、決断、戦い方、ラウンドでの攻略。

勝つために必要なことなど、ゴルファーならばすぐにでも知りたい情報が十分すぎるほど書かれています。

テクニック本ではないので、「こう振れ、こう打て」といったことは一切書かれていません。風向きやコースの見方、情報収集の仕方や実際にコースに出た時の戦い方などが書かれています。

まさにキャディ目線でのゴルフ本です。

例えば、風のチェック。

なかなかアマチュアゴルファーは正確に風のチェックまではしないのではないでしょうか。

清水さんによれば、コースによっては、スコアカードの裏に全体図が書かれているので、マスター室やキャディさんに聞いて、全体的な風の流れをコース図に書き込んでおくといいのだそうです。

打つ前にどちらから風がきてるのか気になることがあったら、この書き込みを見て判断して、明らかに違っているときは修正することも大事なのだとか。

風を正確に把握するとしないのでは、1ラウンドで2?3打は変わってくるというから、チェックしない手はないですよね。少なくても1打は違うそうです。

様々なノウハウ、テクニック

他にも、グリーンでは、グリーンに乗ったら、すぐにグリーンに向かっていって、その場で傾斜などをチェックしていませんか?

これでは駄目なのだそうです。

グリーンに近づいてしまうと、大きなコブや傾斜は分かっても、全体的なコブや傾斜は読めないのです。

自分がグリーンに上がって、いざラインを読もうとしても、上りか下りか分からなくなった経験があると思います。

ではどうすればいいかというと、毎ホール、ある程度距離をおいたところからグリーン全体の形状を把握しておくことがポイントなのです。

どちらが高く、どちらが低いかを頭に入れておくだけで、1打違うのだそうです。

このように、色々な場面で、キャディ目線でのアドバイスをしてくれるので、とても分かりやすく、すぐに取り入れることができることばかりです。

そのほかにも、選手とコースのデータをまとめているヤーデージブックも紹介されています。

なかなか見る機会のないヤーデージブック。

これを見られるだけでもゴルフ好きにはたまらないものです。

風の向きや強さ、グリーン上の芝の向き、距離、傾斜、など細かく必要な情報が全て書かれています。

「こんな風に書かれいるんだ」といった発見から、実際のトーナメント使用時のものが載せられているので、試合の臨場感が伝わってきます。

また、イ・ボミ プロは話し好きとか、上田桃子プロはデータ重視派で、細かい数字を頭の中にインプットしてからショットやパットに臨むとか、谷口徹プロは反対にあまり情報を入れたがらないなど、プロたちとのエピソードなど読み物としても楽しめる面も。

そして、これからプロキャディを目指す人のための項目もあります。

プロキャディのなり方から報酬まで、それもどのランクのプロに付けば自分の生活が成り立つかなど、普通では聞けないような話しばかりです。

プロキャディを目指さなくても、興味深かったです。

この本を読めば、スコアアップはもちろん、ゴルフ中継をゴルファーとしての見方でなく、キャディ側からも見てしまいそうで、また違ったかたちで楽しめそうです。

ゴルフも上手くなって、ゴルフ中継も違ったかたちで楽しめるとなれば、ますますゴルフライフが充実してくるというものです。

プロゴルファーも知らない優勝請負人キャディのシークレット・メモ―プロキャディのテクニックにはスコアアップのポイントが沢山!! (パーフェクトゴルフ)

プロゴルファーも知らない優勝請負人キャディのシークレット・メモ―プロキャディのテクニックにはスコアアップのポイントが沢山!! (パーフェクトゴルフ)

プロゴルファーも知らない優勝請負人キャディのシークレット・メモ―プロキャディのテクニックにはスコアアップのポイントが沢山!! (パーフェクトゴルフ)

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