日本のコロナ被害が少なかった理由と宣言解除後の「第二波」回避のために必要なこと
5月21日。安倍晋三首相が、新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言を、京都、大阪、兵庫の関西3府県で解除すると表明した。残る北海道、東京、神奈川、千葉、埼玉の宣言解除については、25日に改めて判断されると見られる。
特定定額給付金手続きの煩雑さや「アベノマスク」、さらにこのコロナ禍の最中に提出された検察庁法改正案をめぐる問題など、政府に対する批判は強まる一方だ。しかし、わが国の新規感染者数は減少傾向にあり、日本よりはるかに厳しい都市封鎖をしたアメリカやイタリア、フランスなどよりも少ない被害に抑えられている。
この理由については、医療水準や検査体制、気候や国民の年齢構成などさまざまな要因が考えられる。なかでも興味深いのが、日本がそもそも「ウイルスが伝播しにくい社会」であった、とする説だ。